コラム

今知っておくべきiPaaSとは? ~今後成長間違いなしのデータマネジメント領域について徹底解説!~

「利用するツールがどんどん増えて、管理に工数がかかっている」
「商品の販売管理・在庫管理・購買管理など、複数のシステムを使っているがデータを一か所にまとめて管理したい」
など、データ管理において困ったことはありませんか?

データベースや利用するツールが増えるということは、管理対象の増加やパイプライン構築による工数の増加、 アクセス制御やデータ統合の煩雑化による事故の増加が懸念されます。また、データの管理対象が増加すると、データの抽出に対応するエンジニアの管理工数が増え、本来注力すべき作業への時間がかけられない……といった事態に陥ってしまうこともあります。
こういった、データや利用システムの管理にまつわる課題を解決できるのが「iPaaS」です。


「iPaaS」とは?

iPaaS(アイパース)は「integration Platform as a Service」の略で、異なった環境下にある複数のプラットフォームやアプリケーションを横断し、データ管理やシステム間ワークフローの構築をすることで、システム環境が複雑化したりするのを防ぐことができるサービスの総称です。

ガートナー社のレポートでは次のように述べられています。

「企業は、従来の統合方法やオンプレミスの統合テクノロジーでは、デジタル時代の課題を克服する、統合の複雑性や普及性、あるいは俊敏性や価値実現までの時間を十分にサポートできないと認識しています。そのため、エンタープライズiPaaSソリューションへの導入が継続的に進んでいます。多くの企業が、統合の迅速さ、使いやすさ、クラウド中心のユースケース対応に魅力を感じて、エンタープライズiPaaSの購入を加速化しています。エンタープライズiPaaSがユーザー企業を引き付けるもうひとつの要因として、これまで個別のオンプレミス製品でしか実現できなかった機能を、ひとつのプラットフォームで実現できる点が挙げられます。サブスクリプションベースの価格設定による導入コストの低下やIT運用コストの低下をはじめとした、金銭的なメリットもエンタープライズiPaaSソリューションの成功に貢献しています。」

出典:Informatica Is a Leader Again in Gartner 2019 MQ for iPaaS

 

iPaaSは、分断された多様なシステムの接続・統合を実現するプラットフォームです。システム間の連携を媒介することで、システムの統合やデータの共有を可能にします。

iPaaSの市場規模

アメリカのカリフォルニア州に本社を構えるインフォマティカは、

2018年の世界iPaaS市場における収益の18.3%を獲得した

出典:Market Share: All Software Markets, Worldwide, 2018

と発表しており、市場規模はおよそ16億9,000万ドル(約1,800億円)にのぼると推測できます。

日本ではまだまだ浸透しているとは言えませんが、徐々に日本製のiPaaSも登場しており、これから普及していくことが予想されます。

iPaaS発展の背景

iPaaSの発展の背景にはSaaS(サース)の影響もあります。SaaSとは、「Software as a Service」の略で、クラウドで提供されるソフトウェアのことです。SaaSは、ユーザー側がソフトウェアをインストールするのではなく、事業者がソフトウェアをサブスクリプション型で提供するため、オンプレミスのようなシステム開発費や高額な初期導入費用がかかりません。使いたい機能を使いたい期間の分だけ料金を支払って利用できるため、予算の少ない企業にも導入しやすいという特長があります。

また、クラウドサービスの場合、ネット環境さえ整えば場所や端末を問わず、複数人が同時に作業や編集を行えるため、業務効率化の観点からもメリットのあるサービスと捉えられています。

このように躍進をしてきたSaaSですが、たくさんのツールを使用することにより管理が煩雑になりコストもかさむという点が懸念としてあげられます。また、複数のシステムを利用するのが当然となっており、各システムの管理コストやシステム間での連携作業、データの分断などはすべての企業が直面する課題です。自社にとって必要なデータや機能を持つプラットフォームが、複数のツールでそれぞれ稼働している状況では、データの損失や情報の断片化、システムの連携ができないなどのリスクが生じるおそれがあります。

このようにサイロ化したシステム管理を解消し、業務を効率化するための手段として登場したのがiPaaSです。

iPaaSはシステム間での様々な連携や統合を実現する機能を持つほか、プラットフォームの管理を一元的に集約できるiPaaSもあり、新サービスを導入するたびにかかる統合のためのコストや工数からも解放されます。

iPaaSはRPAと何が違うのか

iPaaSの導入が必要になるような場面ではiPaaSではなくRPAの導入が検討される場合もあります。確かにiPaaSでもRPAでも業務フローを自動化することが可能な場合は多々ありますが、自動化する手法とレイヤーが異なるためそれぞれにメリットとデメリットが存在します。

  iPaaS RPA
メリット ・連携サービスとシステム上で連携するため、GUI変更などの影響を受けない

・GUI上ではできない処理などもシステム連携によって可能な場合もある

・システムの管理コストを軽減できる場合もある

・人間が行っている動作をそのままインプットするため難しいシステム知識などを必要としない(条件によっては必要)
デメリット ・システム連携を行うため、システム構成の知識やプログラミングの知識が必要になる場合がある ・GUIの変更などの影響を受けやすく作成したワークフローが動作しなくなることがある

・条件次第ではプログラミングの知識が必要になる場合もある

・システム管理の管理コストは別途必要になる

システム環境や業務、自社人材の性質などによってどちらを導入するか判断する。もしくはどちらも導入して業務や領域によって使い分けると良いでしょう。

iPaaSを導入するメリット

iPaaSを活用すると、工数削減や事故のリスクを減少させることができるため、プロジェクトのアウトプットまでのサイクルを短縮できるようになります。つまり、施策の実行回数が増え、トライ&エラーを繰り返すことができるため、スムーズな効果検証が可能になります。また、これまでエンジニアに依頼していたレポート作成などの一部の業務を非エンジニアが実行できるようになり、組織の構築においてもメリットがあります。

例えば、「販売管理、在庫管理、購買管理などで複数のツールを運用しており、管理工数がかかっているため一元管理したい」という課題を持っていると仮定します。一元管理するためには、各ツール間でデータを受け渡すためのプログラムを開発するなど追加対応の必要が出てきたり、データ連携ができたとしても、データの受け渡しがスムーズにできなければ、運用面でこれまでより大幅な工数がかかってしまいます。

そこでiPaaSを活用することにより、オンプレミスとクラウドを包括的に連携させることで、課題を解決できます。各ツールを別々に接続するのではなく、iPaaSというひとつのプラットフォームに各システムを接続しハブスポーク方式を取るためするので、スムーズなデータ連携の開発コストなどを大きく削減することが可能が可能となります。

また、iPaaS自体がシステム間連携機能を持っていることが多いため新たなシステムの追加にも迅速かつ柔軟に対応できます。

iPaaSの種類

ひとことでiPaaSといっても多岐に渡った領域のiPaaSが存在します。大きくカテゴライズすると、①システム間をワークフロー連携で自動化するもの②複数システムの設定や各種データを一元管理するもの③データそのものを加工・転送するETL機能を持つもの、の3つに分けられます。

例えば複数システムが存在する環境の中で何かひとつのシステムが動作したことをトリガーにして他のシステムも連動しさせて自動化したい場合などの場合は①、複数のシステムの管理が煩雑だったり各システムの情報を一元的に管理して管理コストを減らしたい場合は②、各システム間で分散してしまっているデータを一箇所に集めたりデータ統合を行いたい場合は③のようなタイプのiPaaSを利用するのが適しています。

iPaaSを取り巻く環境

日本ではまだまだ聞き慣れないiPaaSかもしれませんが、グローバルでは既に業界は大きく動き始めています。

・SalesforceがiPaaS提供企業のMulesoftを約65億ドルで買収を発表(2018年3月)

・HubspotがiPaaS提供企業のPieSync買収を発表(2019年11月)

このようにMAサービスを提供するプラットフォーマーがiPaaS企業を買収しており、各プラットフォーマーがiPaaSを取り込み自分たちのサービスを使いやすく、かつ付加価値を高めようとしていることが読み取れます。

簡単に導入できてすぐに利用ができるSaaSが普及することにより管理するシステムが増え、データの在り処も分散してしまいますが、iPaaSを利用することでそういった課題を解決できる可能性があります。

なおSupershipでは、ハイブリッドデータマネジメント「Datapia」を提供しており、複数のデータベースを横断したデータ管理を実現しています。

参考:実はみんな困ってる?DX時代のデータマネジメント課題を解決する「Datapia」

まとめ

iPaaSを活用することで、企業のデータ管理はよりスムーズになり、デジタルトランスフォーメーション実現への一歩を進めることができます。「社内にデータはあるけれど活用できていない」という方はぜひお問い合わせください!

Datapia

Datapia(データピア)は、オンプレミス・マルチクラウドにサイロ化したデータベースを横断してひとつのシステムで統合管理することができる、ハイブリッド環境に対応したデータマネジメントシステムです。

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