Marketing 17.06.26

マーケターが押さえるべき3つの分析軸 #デジタルマーケティング最前線

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Supershipの広告事業本部CMOとして、デジタルマーケティングの分野で活躍してきた中村大亮が就任しました。
「#デジタルマーケティング最前線」では、マーケターである中村とデータテクノロジーカンパニーとしてデータを活用したビジネスを推進するSupershipの各部門長達との対談を通じて、マーケターが注目すべき「データ」を活用したビジネスの可能性について探っていきます。

第1回目の今回は、中村にマーケターが実践すべきマーケティングの極意について語ってもらいました。

”モノ消費”から”コト消費”に合わせたマーケティングへ

マーケティング活動は自社の商品やサービスを選んでもらうために、あらゆる企業において行われてきたものですが、インターネットの普及やソーシャルメディアの影響力が大きくなってきた今、デジタルでのマーケティング活用を重視する企業が増えてきています。
その背景には、SNSの普及によりライフスタイルを日常的に共有するようになったことで、商品そのものの価値よりも、その商品がもたらす「体験」や「共感」といった部分に我々が価値を感じやすくなったことがあると思います。こうした傾向は世の中的に“モノ消費からコト消費へ”と言われています。正確にはコト消費+それに関わるモノ消費といったところなのでしょうが。
わかりやすく例をあげると、「この洗剤はとても洗浄力に優れています」とアピールするよりも、「夏祭りを楽しんだ後、この洗剤を使えば家で浴衣を洗えます」といったアプローチのほうが、消費者は利用イメージが湧きやすく、商品を選んでもらいやすくなるといったものです。
このように、顧客体験に寄り添ったプロモーションを行うには、まず、その商品がどんなシーンで、どんな人に使われているのかを、Webサイトでの閲覧・購買データ、POSデータ、広告の反響など、とにかく、あらゆるデータから分析し、消費者を理解することが必要です。

身近なデータからマーケティングをはじめよう

分析を行うには、まずは身近にあるデータを活用することが大切です。サードパーティデータの購入をする前に、先にあげたような自社で今まで構築してきたデータを使って、デジタルマーケティングの最適化はもちろん、プロモーションの示唆を得るケースもあります。
また、データから思わぬところでオンライン・オフライン問わずマーケティングの種を発見することもあるのがデータ分析の妙味でもあります。まずは社内でどんなデータがあるのかを把握して整理することからはじめましょう。
次は、整理したデータを実際にどのように分析するのか、私自身の経験からデータ分析のアプローチ例を紹介しましょう。

中村流、3つの分析軸

これはオウンドメディアの分析に限らず、マーケティングのデータ分析全般においてポイントにしていることなのですが、散漫な分析にならないように、私は基本的に3つの軸からアプローチするよう心掛けています。

時間軸×属性×行動

3つのうち、ひとつくらい要素が欠けていても問題ありません(この中だと属性が欠けることが多いですが)。まずは皆さんもとにかく身近にあるデータを、この切り口で定期的に眺めてみてください。因みに私は暇さえあればGoogle Analyticsのリアルタイムレポートを見ていました。

実際、あるオウンドメディアのアクセス状況をこの切り口で分析したところ、例えば、年末に多いと思っていた消費行動が、実際にはゴールデンウィークや夏休みなどの長期の休みのときにも需要があることがわかりました。つまり、”年末だから”ではなく、”長期の休みだから”顧客はその行動を起こしていたことになります。それを受けて、売り場提案したところ、販売店から高い納得感を持ってもらえました。
顧客を理解するためには、まずは自社データを定期的にいずれかの軸か複数の軸を掛け合わせて眺めてみてください。そのなかで、少しでも違和感を感じた部分を突き詰めていくと、普段とは違う顧客の行動やモノの流れが見えてくることがあります。あとは、そこから仮説を立てて、マーケティングの施策に落としていきましょう。
次は、マーケティング施策へデータ分析を落としていくステップについて解説します。

分析の8ステップ

分析の際に着目すべき指標は先程あげた3つなのですが、分析の流れは8つのステップで行っていくことになります。

①目的を具体的に決める

(クリアであればあるほど良い)

②仮説を立てる

(分析のアプローチを明確にするための仮説を立てる)

③データを俯瞰し全体像をとらえる

(長期間あるいは全属性など、全体をみて分析対象の全体像を掴む)

④俯瞰した全体像の中から特徴があるところを捉える

(連続性のある値や異常値から仮説に関わるファクターを見つける)

⑤その特徴を深堀りする

(そのファクターを他の分析手段を含め様々な手段を使って深堀りする)

⑥深堀りした結果から戦略を立てる

(結果を5W1Hの観点で整理し戦略にする。)

⑦施策を実行する

⑧施策の効果を検証する

このなかで分析の工程は①~⑤になりますが、とくに大事なのが、①の目的です目的が明確でないと、そもそも分析にどのデータを用いればよいのかが見えてきません。逆にはっきりしていればしているほど、必要なデータと、分析におけるアプローチ方法が見えてきます。あとは、このPDCAサイクルを回すことも重要です。当たり前のことですが、毎回振り返りを行い改善することで、マーケティング施策の最適化を図ることができます。
また、マーケティングにおいては経験値も重要で、分析に慣れてくると、①の目的を適正に設定できるようになり、②の仮説も立てやすくなります。③④では時系列やユーザー属性軸などとにかく、色んな切り口でデータを眺めること、これを繰り返すことで経験値は上がっていくと思います。

マーケティングは1日にしてならず

私はデータを見るのが好きで、良く眺めています(笑)。「好きこそものの上手なれ」とはよく言ったもので、普段からマーケティングの3つの分析軸でみていると、「アレ?」といままで気づけなかったような事実に出会うことが時々ご褒美のようにあります。
例えば、年配の方向けの記事に何故か20代の女性からのアクセスが集中していたことがあり、よくよく調べてみると、最近、社会現象として年配の方に起きやすい症状が若い女性にも増えている、という背景がありました。定期的にデータを眺めるクセをつけることで、今までの商品の流れからは予想をしにくいけれども、貴重な市場となる新しいニーズを発見できる可能性があるということです。

マーケティングに携わったばかりの方は、今ある身近なデータを、3つの軸に注目して定期的に眺めてみるところからはじめてみてはどうでしょうか。次に、8つのステップに沿って分析をし、施策を立てて実行していく・・・。データを定期的に眺めることで何かしらの発見があると思います。また、このアプローチに慣れてくると、マーケティングの精度も上がり、もっと広い視点で顧客を理解することができるはずです。
まとめ
①まずは、身近な自社データから分析を行う
 定期的に手元にあるデータを眺めることで顧客の意外な行動が見えることもある

②データ分析は「時間軸」×「属性」×「行動」で見るのがオススメ
 指標ごとに分析をすることで、それぞれ違った角度で顧客の行動がわかる

③分析は8つのステップでPDCAをまわしていく
 最初のステップの目標を立てることがもっとも重要なポイント
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