セミナーレポート

SupershipホールディングスCSOが語る!データを中心に据えた3つの事業方針 #Supership事業戦略発表会レポート(後編)

Supershipホールディングス株式会社(以下、Supershipホールディングス)とSupership株式会社(以下、Supership)は2018年10月11日、「Supership事業戦略発表会」をベルサール御成門タワー(東京都港区)にて開催しました。

前編ではSupershipホールディングス 代表取締役CEO 兼 Supership 代表取締役会長 森岡康一による「ハイブリッドスタートアップのSupership」についての講演をレポートさせていただきました。

後編となる本記事では、Supershipホールディングス 執行役員CSOの八重樫健 によるSupershipグループの事業戦略についての講演をレポートさせていただきます。

※講演の全文はログミーの記事をご覧ください。
https://logmi.jp/317832



「Supershipホールディングスの執行役員CSO、経営戦略本部長の八重樫と申します。前職はアクセンチュアで経営コンサルタントをしており、当時担当していた最後のクライアントがKDDIで、SupershipとSyn.ホールディングス(現Supershipホールディングス)の立ち上げプロジェクトに携わっており、ご縁があってそのまま入社させていただき、現在に至ります。
Supershipでは、これまで多くのM&Aや、グループ戦略を主導してまいりましたが、本日は今後の事業戦略に関して発表させていただきます。

その前に、Supershipのストラクチャーについて簡単にご説明させていただきます。」

Supershipホールディングスのストラクチャー

Supershipはインターネット事業を営むスタートアップ5社が合併した会社で、Supershipグループの中核として事業を推進しています。その上で、ママ向けメディアを展開しているコネヒト社、アドベリフィケーション事業を展開するMomentum社、そして、デジタル広告のトレーディングデスクを担うシナリオ社が一緒になり、グループ一丸となってデータマーケティング事業を推進しています。

なぜ、「データ」なのか?

前編で森岡からも「データ」を中枢においた事業推進について触れましたが、その理由として、世界でも圧倒的に伸びている企業はデータを活用している、という点があげられます。
世界の時価総額TOP10を1989年度と2018年度で比較したデータによると、約30年前と現在ではその大きく顔ぶれが変わっており、日本企業が姿を消していることに加えて、デジタル企業が圧倒的に伸びてきています。

一方で、平成29年版情報通信白書のアンケート調査によると日本とアメリカの企業ではデータ活用の度合いに圧倒的な差があるのが現状です。
日本では「ある程度データを活用できている」企業と「すでに積極的にデータを活用できている」企業を合わせても約30パーセントに留まるのに対し、米国企業においては約70パーセントと、活用に大きな開きが出ています。

今後、5G・IoTの時代がくると、データ量はさらに増え、日米の差もますます広がってしまうのではないかと考えています。
だからこそ、Supershipではデータを中核に据えた戦略を推進してまいります。

Supershipグループの3つの戦略方針


こちらは、現在の事業領域と今後の展開領域を市場規模を加えてマッピングしたものです。

これまでは、このなかのいわゆるデジタル広告を中心とした【1】デジタルマーケティングの領域を強みとして、データを使っていかに強化していくかを考えて進めてまいりました。この領域は、これまでも順調に成果を出しており、今後も引き続き成長を目指します。

さらに、新たな領域としてデータ分析、データサイエンスを強みとしながら1兆円規模と言われる【2】データプラットフォーム構築 の領域に打って出ていきます。非マーケティング領域の、いわゆるビッグデータアナリティクスという領域でのチャレンジがが、我々の2つ目の大きな戦略の方向性です。

最後は、我々がこれまで培ってきたデジタルマーケティングで培ったデータとアドプラットフォームを横展開していく【3】アドプラットフォーム展開 です。
5GやIoTなどのネクストスクリーンも見据えながらデータをさらに強化し、海外にまで展開していきます。

これらを合わせて、14兆円という巨大市場を捉えながら事業を進めていきたいと考えております。

ここからは、各3つの方針について具体的にご説明します。

【1】デジタルマーケティング強化

まず、我々がこれまで行ってきた【1】デジタルマーケティング強化についてです。Supershipグループでは、大きく分類して4つのデジタルマーケティング事業を行っています。

1つ目が、メディアのマネタイズを最大化するための広告配信プラットフォーム、SSP事業。
2つ目が、メディア向けに提供しているサイト内検索エンジンおよびサイト内検索の中での広告展開を目指す検索ソリューション。
3つ目が、広告主に向けて、コンサルティングも含めてデータを活用したマーケティングを提供していくデジタルマーケティング事業。
最後の4つ目は、広告主に向けた広告配信プラットフォーム、DSP事業。この中でアドベリフィケーション事業も含めて営んでいます。

これらの中心にはデータを据えており、これまでもデータを使いながら各事業を大きく伸ばしてくることができました。

 

 


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DSP事業に関しては、スケールアウト社がM&Aでジョインしてからは、データを活用することで年平均成長率が49パーセントと急成長しています。
SSP事業に関してもサービス開始以来、年平均成長率で78パーセントと、非常に高い成長率を保っています。SSP事業領域は、GoogleがグローバルでシェアNo.1という状況ですが、日本市場において、とくにアプリの領域においてはSupershipがシェアNo.1と言えるかと思っております。調査によると、日本で広告マネタイズをしているアプリのMAU(月間ユーザー数)Top500のうち、Android・iOS共に、50パーセント以上のアプリにSupershipの提供するSSPが導入されています。
また、Momentum社が提供しているアドベリフィケーション事業でも、2015年から468パーセントという高い成長率を実現できています。

こうした成長の要因にはデータをうまく活用してこれたからということがありますが、もうひとつ、グローバルプレイヤーとのアライアンスを築いてきたのも大きな要因かと思います。

まず、KDDI持つ信用力・ブランド力というバックアップを受け、2015年にFacebookの世界初の広告パートナーとして認定され、2016年にはデータ領域を推進するために電通とのアライアンスを締結しました。こうした提携実績・交渉ノウハウを社内に蓄積したことで、さらなる提携拡大を進め、2017年にLINE、2018年にAmazon、そして中国でEC大手のJD.comの子会社である、JD Cloudとの提携を実現いたしました。

こうした大企業の力をうまく活用したアライアンス力は、ハイブリッドスタートアップである我々の強みであると思っています。

今までご説明してきました通り、これまではデータを蓄積させ、いかに自社の事業に活かせるのかをメインに取り組んできました。
ただ、今後はこのデータをもっと多くのクライアントに使っていただき、データ活用に課題を持つ日本の企業をサポートできないかと考え、プロダクトを開発していました。
そのひとつが、本日(10/11)正式ローンチさせていただくハイブリッド型DMP(Data Management Platform)の「Fortuna」です。

「Fortuna」には大きく3つの機能がございます。
1つはデータ統合を拡充する機能。もう1つがデータ分析をする機能。最後に、データ分析した結果をもとに施策を実行していく機能です。

とくにユニークなのが、1つ目の「データ統合・拡充」です。こちらは通常のプライベートDMPと言われる、お客様の保有する自社データ(1st Partyデータ)を格納する機能に加えて、パブリックDMPというかたちで、我々が独自で持っているデータや、我々がアライアンスを組んでいるデータパートナーの方々のデータ(2nd Partyデータ)もしっかりと使えるように、両者の機能をあわせもつハイブリッド型DMPとしてご利用いただけます。

もう1つの強みがなんといっても扱えるデータの量と質です。特にスマートフォンのデータに強みがあります。
具体的には、デジタルマーケティング事業でDSP・SSP内から得ている国内最大級の(スマホの)Web行動データ、アプリデータです。そこに加えて、データホルダー企業で、我々が独自にアライアンスを組んでいる企業がお持ちのデータもご利用いただけます。
そして、なによりも一番大きいのが、正確なキャリアデータです。
我々は、先にあげた3つと各関連法令を遵守し、適切な情報セキュリティを確保したうえで匿名化されたキャリアデータを合わせた統合的なDMPデータを、国内最大級のデータと自負しております。それらをもって我々は膨大かつ正確なデータをクライアントに向けてサービスとして提供しています。

プレスリリースはこちら
https://supership.jp/news/2018/10/11/2813/

以上、【1】デジタルマーケティング強化 の具体的な戦略をご説明しました。

【2】データプラットフォーム構築

次に、2つめの【2】データプラットフォーム構築 についての戦略をご説明します。

我々はこの領域での展開をしていくにあたって、今回新たなM&Aを発表させていただきます。AI・データサイエンスのプロ集団である、DATUM STUDIO株式会社にSupershipグループにジョインいただきました。

DATUM STUDIO代表の酒巻と里は、データサイエンス業界の中でも屈指の実力を持ち、会社全体としても国内の独立系で最大級と言える60名程度のデータサイエンティストを抱えるデータのスペシャリストの集団です。

今後、Supershipが利用可能な国内最大級の質と量を誇るデータと、DATUM STUDIOの持つAI・データサイエンスの能力で、我々が提供していくDMPをより強化していきます。さらに、データマーケットプレイスやAIマーケットプレイスを、新しいサービスとしてどんどん世に出していきたいと考えています。

プレスリリースはこちら
https://supership-hd.jp/news/20181011/

【3】アドプラットフォーム展開

もうひとつの方向性は、我々が培ってきたデータ配信プラットフォームを海外・5Gの接点に展開していくというところです。
ユーザーとデータ(情報)の接点を過去に遡ると、まず紙からはじまり、PCに変わり、現在は3G/4Gという通信のなか、スマートフォンをメインとして移り変わってきました。我々は、このスマートフォン領域でしっかりとデータと広告配信プラットフォームを作ってきました。
2020年前後には5G通信がスタンダードとなり、今後、VR・AR、スマートデバイス、IoTデバイスなどの新しい接点が出てきます。そのため、我々はこの5G通信で生まれる新たな接点にもしっかりと対応していかなければならないと考えております。
さらに、この5G時代を見据えながら海外にも展開してまいります。

海外展開については、中国ECシェアNo.2企業のJD.comの子会社である、JD Cloudと、日本企業初の戦略パートナーシップを結ぶことができました。
JD.comは、時価総額4.5兆円、売上6兆円、アクティブユーザー3.1億人、中国におけるEC市場ででアリババに次ぐシェア2位、グループの従業員17万人という巨大企業です。
この会社とともに、我々は日本企業の約5倍、7兆円の中国市場に打って出たいと考えています。JD.comが持つクラウドリソースとデータ、我々が持つ広告配信プラットフォームと運用ノウハウをかけ合わせることで、中国において新たにプロダクトを展開していくことを考えています。

プレスリリースはこちら
https://supership.jp/news/2018/09/10/2679/

最後に、5Gの時代に新たな接点を作っていくというところで、VR事業にも参入していくことを決めました。

これは、7月にリリースしました「XRstadium」で、VR空間で球場の臨場感あふれる体験を提供できるものです。こちらに関してもアライアンスをしっかり活かしており現在はPLM(パシフィックリーグマーケティング社)と連携しながら今年のプロ野球パ・リーグの30試合以上のライブ中継をVRプラットフォームで提供しています。

プレスリリースはこちら
https://supership.jp/news/2018/07/25/2468/

まとめ


これまで我々のグループ戦略方針をお話をさせていただきました。我々はデータを中心に据えて、このデジタルマーケティング・データマーケティングの領域をこれまで以上に確実に伸ばしていきます。
一方で、その領域にとどまらず、非マーケティング領域に対しても、DATUM STUDIOと共創し、ビッグデータアナリティクスの領域をしっかりと盛り上げていきます。さらに、今後の5G・IoTに対して、また海外に対して、我々が作ってきたものを展開していくという成長方向性を考えています。

最後になりましたが、我々はデータを中心に今後も事業を展開してまいります。日本発のデータテクノロジー企業として、さまざまなパートナーの方々と共創しながら、今後も新たな価値を生んでいければと考えています。


以上、Supershipホールディングス 執行役員CSO 八重樫の講演をサマリーにてレポートいたしました。

Supershipでは今後も、キャリアデータをはじめとする強力なデータアセットを強みに、データとテクノロジーにより顧客体験の向上とネット広告全体の健全化を目指し、クライアントの課題解決に向け、グループ一丸となって邁進してまいります。

Supership代表 森岡の講演レポート(前編)はこちら

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