Supership 17.10.12

日本での認知度はまだ18%!?デジタル広告配信のデフォルトになりゆく「アドベリフィケーション」への取り組み #セミナーレポート

TAGS :
  • Momentum
  • アドフラウド対策
  • アドベリフィケーション
  • セミナーレポート
  • ブランドセーフティ
  • マーケティング
  • 電通PMP

Supership株式会社(以下、Supership)とMomentum株式会社(以下、モメンタム)は10月10日(火)、「アドベリフィケーション」をテーマとしたメディアラウンドテーブルを共催しました。
本ラウンドテーブルでは、デジタル広告業界を取り巻く「アドフラウド(広告詐欺)」「ブランドセーフティ(ブランド毀損)」に関する現状と課題、そしてそれらへの対策について、Supershipの広告部門CMO中村大亮と、国内で唯一のアドフラウド対策ソリューションの開発技術を持つモメンタムの代表高頭博志よりお話をさせていただきました。
また、Supershipとモメンタムの事業提携によるアドベリフィケーションへの新たな取組みについてもSupershipの広告事業を統括する宮本裕樹より発表を行いました。

ラウンドテーブルの様子

7月よりモメンタムがSyn.グループにジョイン

まずはじめに、本ラウンドテーブルを共催するSupershipとモメンタムを含むSyn.グループのグループストラクチャーについて、Supership株式会社 執行役員 広告事業本部長 宮本 裕樹 より説明をさせて頂きました。

Syn.ホールディングス株式会社は、親会社であるKDDIのオープン領域における事業拡大を推進するため、数多くのベンチャー企業をM&Aしながらグループ全体の効率的な経営管理を行い、事業を束ねています。
Supershipを中核として、インターネットの世界からリアルの領域まであらゆる分野における事業拡大・新規事業の創出を目指しています。

また2017年7月より、グループにおいて大きなシナジーを創出できると考え、新たにモメンタムを迎え入れました。

近年のデジタル広告市場にて大きな課題となっている「ブランド毀損」や「アドフラウド」を、アドテクノロジー領域の積極的な技術連携によって解決することで、グループ一丸となって日本のデジタル広告業界の健全化を推進できると考えております。

Syn.グループの中核で広告事業を展開するSupership

Supershipは、デジタル広告・インターネットサービス・プラットフォーム等の事業を、高精度かつ豊富なユーザーデータを取り込んだ独自のDMPを基盤に展開するデータテクノロジーカンパニーです。中核となる広告事業においては、サプライサイド、デマンドサイド双方のプラットフォーム事業とそれを支援する代理店・トレーディングデスクにより、一気通貫で企業のデジタルマーケティングを支援しております。

「アドベリフィケーション」とは?

次に、本ラウンドテーブルのテーマとなっているアドベリフィケーションに関して、中村より解説をさせていただきました。

Supership株式会社 広告事業本部 CMO 中村 大亮

アドベリフィケーションは、アドフラウド対策、ブランドセーフティ、ビューアビリティなどに配慮した健全な広告配信への取り組みのことを指します。広告主側からプラットフォーム側へ立場を変えた中村によると、「広告主の立場であった頃からこの問題には悩まされてきた」とのことでした。

注目の背景にはデジタル広告市場の急激な伸長

アドベリフィケーションが最近特に注目されてきている背景として、デジタル広告市場が急激に成長していることが挙げられます。
調査データによると、米国のデジタル広告市場はこの20年で120倍以上に成長しています。
また日本においても、この20年で800倍以上に急成長しています。

このように成長が著しいデジタル広告市場ですが、こうした成長市場を狙い、不正事業者による広告詐欺(アドフラウド)の被害も右肩上がりで拡大しているのが現状です。
米国では2017年のアドフラウドによる経済被害は7,345億円の規模に及んでいるようです(※ANA、WhiteOpa社の推定による)。
この被害額は、米国のデジタル広告費全体のうち約8%を占めており、日本においても対策が急務となっております。

日本ではまだ低い「アドベリフィケーション」の問題認識:調査結果

しかしながら、既にアドフラウドへの対策(アドベリフィケーション)の取り組みが進みつつある米国に対し、日本においては対策どころか、まだアドベリフィケーションに対する問題意識自体が浸透していないのが実状です。

弊社で行った上場企業のマーケティング・広告・広報部門に所属する方向けのアンケート調査(※)では、「アドベリフィケーション」「ブランドセーフティ」「アドフラウド」「ビューアビリティ」というキーワードに関しての認知度は非常に低く、「アドベリフィケーション」の認知度は18%でした。最も認知度が高かった「ブランドセーフティ」でさえ26%という結果でした。
※調査概要
調査期間:2017年10月2日、3日
対象:上場企業のマーケティング・広告・広報部門に所属する100名

質問1:あなたは、デジタル広告における「アドベリフィケーション」や「ブランドセーフティ」「アドフラウド」「ビューアビリティ」といったキーワードをご存知ですか。

さらに、キーワード自体の認知の低さからか、ブランドセーフティやアドフラウドへの対策をすでに取っている企業は、全体のわずか15%しかいないとの結果もみられました。

質問2:自社のデジタル広告配信に関して、「アドベリフィケーション」や「ブランドセーフティ」「アドフラウド」「ビューアビリティ」の対策を取っていますか?それぞれあてはまるものをお答えください。

また、少ないながら既にアドベリフィケーションへの取り組みを行っていると答えた企業の方に追加でアンケートを行った結果、対策を取ったきっかけになったのは海外の大手広告主などの被害対策事例を知ったことやセミナーを聴講したことに次いで、実際に被害にあったこと、という理由が多くあがりました。

質問3:「対策を取っている」と答えた方にお聞きします。アドベリフィケーション(ブランドセーフティ、アドフラウド、ビューアビリティ
など)に取り組んだきっかけはどのようなものでしたか。

これに対して、最も認知度の高かった「ブランドセーフティ」のキーワードにフォーカスし、キーワードへの理解があるのに対策を取っていないと答えた企業にその理由を追加で調査した結果、ほとんどの企業が社内での問題意識の低さ、リソース不足を理由として挙げていました。

質問4:ブランドセーフティについて「対策を取っていないが、今後対策を取っていきたい」と答えた方にお聞きします。なぜ今まで対策を取られていないのか理由をお答えください。

このように、弊社の調査からも日本国内における「アドベリフィケーション」の取り組みは認知度が非常に低く、実害に気づくまではなかなか対策に踏み切れないという、リスクが高い環境にあることが改めて読み取れる結果となりました。

「日本のデジタル広告担当者に対するアドフラウド被害や対策についての認知拡大と注意喚起を、ニュースメディアのみなさんの力もお借りしながら積極的に行う必要があると私共は考えております」と、中村はプレゼンを締めくくりました。

国内初のアドベリフィケーションベンダー、モメンタム

続いて、日本国内で先行してアドベリフィケーションソリューションを提供しているモメンタムの高頭より、アドフラウドやブランド瑕疵の事例を交え、その対策法について解説をさせていただきました。

Momentum株式会社 代表取締役社長 高頭 博志

モメンタムは、広告配信におけるブランドセーフティー(ブランド保護)を実現する「Black Swan」並びに、独自のオ ーディエンス情報および媒体情報を基にして国内初の広告不正対策を実現した「Black Heron」を提供しています。

また、アドフラウド対策やブランドセーフティにおいて、世界最高水準の認定団体であるトラストワージーアカウンタビリティグループ(Trustworthy Accountability Group:以下、TAG)より認定を受けた国内初の企業として、日本のデジタル広告の健全化を推進しております。

bot(ボット)型アドフラウドへの対策方法

モメンタムでは、DSP、SSP、アドネットワークなど、全方位のアドプラットフォームに対してアドフラウド解析エンジンを提供しております。
これは、広告プラットフォームが広告を配信する際の様々な情報を収集して、アドフラウドによる広告取引を見抜く仕組みになっています。

具体的には、機械的に操作されたブラウザの環境下、いわゆるbotでの広告取引を仕向けるアドフラウドに対しては、広告配信時にモメンタムが提供するJavaScript形式のタグを読み込むだけでリアルタイムな分析が可能となります。
JavaScriptを通してWebブラウザのAPI情報やデバイス情報、広告視聴時の情報などを収集し、機械学習によってbot固有のアクセス情報を見抜いています。
現在モデリングに使用する判定項目は80を超えており、東京工業大学の精密工学研究所の協力によりこの項目を日々アップデートしております。

不正サイトによるアドフラウドへの対策方法

一方で、不正な仕掛けを持つサイトにおけるアドフラウドに対しては、サイトのクローリングを行い、構造やコンテンツ内容の分析によって不正なサイトを特定し、配信広告からの排除を行っています。

ブランドセーフティへの対策

ブランドセーフティに関しては、国産のソリューションならではの、日本独特の言語や文化に合わせた多彩なフィルタリングによって、対策を行うことが可能です。
アダルト、まとめサイト、違法ダウンロード、ネガティブコンテンツのフィルタリングはもちろん、業種別フィルタという全5カテゴリのフィルタを用意しています。
業種別フィルタにおいては、例えば、自動車系の広告主向けには交通事故、リコールなどの記事の排除、食品・飲料系の広告主向けには食中毒、異物混入に関する記事の排除などといった、全27種類におよぶ細分化を行っています。このように、日本国内での広告配信に合わせたフィルタにより、きめ細やかなブランドセーフティを実現しています。

アドベリフィケーションは広告業界全体で取り組むべき課題

「こうしたアドフラウド、ブランドセーフティの問題は、広告主だけのものではありません」と高頭は主張します。
アドフラウドを仕掛ける事業者は、そこで得た収益を用いて、更に凶悪なサイバー犯罪に手を染めていくと言われています。つまり、不正事業者との戦いはいたちごっこの戦いなのです。
これに立ち向かうには広告主だけでなく、アドプラットフォームを提供するベンダーや広告運用を行う代理店、そして、媒体社側も含め、広告業界全体で問題を把握し、それぞれの立場で対策を行い、手を取り合いながら透明化を行っていく必要があります。
モメンタムは今後も中立性を持ったソリューションベンダーとして、様々な事業者と協力しながらデジタル広告の透明化を推進してまいります。

Supership×モメンタムの広告事業におけるソリューション連携

先に紹介したような国内におけるアドベリフィケーションの問題認知と対策強化のため、Syn.グループでは広告事業における協業プロジェクトを本格スタートしました。
協業の第1弾として、まずは開催当日(2017年10月10日)より「電通PMP」にてモメンタムの「Black Swan」「Black Heron」のソリューション適用を開始しています。

Supership株式会社 執行役員 広告事業本部長 宮本 裕樹

Supershipの広告事業を統括する宮本より「電通PMPの広告主様は、追加費用なくデフォルトで、モメンタムのアドベリフィケーションソリューションを活用いただくことができます」と同日に発表したプレスリリースの内容をもとに発表をしました。

参考:プレスリリースはこちら
モメンタムとSupershipのソリューション連携プロジェクトが始動ーSupershipと電通が共同で提供する「電通PMP」にて「Black Swan」「Black Heron」がデフォルト適用可能に

Supershipとモメンタムは、その他のアドプラットフォームにおいても、順次アドベリフィケーションのソリューション連携を行うことで、国内随一の透明性の高い広告サービスの提供を目指します。

  • Goolgeplus
  • はてな