【動画&資料ダウンロード】サイト内検索は「お客様の声」 サイト内の検索指標の可視化や個別チューニング、検索周辺機能を整備することによって、CTRの向上や流通拡大に結びつけた事例をご紹介
Supershipグループは「Supership Day」と題して、6月9日(火)〜6月11日(木)の3日間、計6テーマのウェビナーを開催しました。
当記事では、Session 2「サイト内検索は『お客様の声』 サイト内の検索指標の可視化や個別チューニング、検索周辺機能を整備することによって、CTRの向上や流通拡大に結びつけた事例をご紹介」のセッションレポートをお送りします。
セッション概要
事例を交えながらECサイトにおける「サイト内検索」の重要性についてご説明します。 現状のサイト内検索の課題を把握し、サイト特性にあわせてチューニングすることがECサイトの収益性をアップするのには不可欠です。
またECサイト内に検索連動型広告で新たな収益源を作ることができるS4Adsも導入実績が増えています。こちらもあわせてご紹介いたします。
講師プロフィール
谷口 早苗(Supership株式会社)
データソリューション事業領域ソリューションセールス部所属
SuperShipSearchSolutionのセールス担当
検索行動にはユーザーの欲求が表れている
谷口はまず、ユーザーの検索行動には「何かのコト、もしくはモノを知りたいという欲求そのものが表れている」として、ECサイトにおける検索データは「お客様の声」であり、その要望に寄り添った返答を行うことこそがサイト内検索機能の役目であると、その重要性を強調しました。
そのうえで、Supershipが提供するサイト内検索ソリューション「Supership Search Solution」(以下、S4)の大手ECモールでの導入実績についてお話しました。
そのECモールにおいては、トップページからの遷移率やCTRなどといった観点から、検索が重要な動線となっていました。しかしその一方で、多様なジャンルの膨大な商品が並ぶというモール型ECサイトの特性上、検索精度の向上が課題となっていました。
そこで導入が決定されたS4では、「既存の検索エンジンを上回る検索精度の実現」に加え、「シーズナルな用語(ファッションアイテムなど)への対応」や、「パーソナライズした検索体験の提供」の3つの要望に取り組みました。
検索機能改善のための4つのポイント
検索機能の改善に向け、S4では以下の4点に注力しました。
- 検索指標の可視化
- 個別のチューニング
- 検索周辺機能の整備
- パーソナライズ
「検索指標の可視化」は、改善に向け現状を認識するために必要なステップとなります。ダッシュボードや分析基盤を構築し、計測を行いました。その結果、ファッション系キーワードにおける四季のサイクルや、「ゼロマッチワード」(検索結果を1件も返せていないワードのこと。ユーザーの潜在的なニーズがわかりマーチャンダイジングにも利活用可能な重要なデータとなる)を把握することができました。
検索指標を可視化したことにより、サービスの特性やユーザーの行動パターンが理解できた後は「個別のチューニング」へ移ります。チューニングは、日々手動で行うのと同時に、自動化できる部分は随時自動化していきました。
チューニングにおいては、自社サイトの売り上げ特性などを考慮し、どのようなカテゴリーの商品を上位に挙げるかなどワード単位で行うことが必要で、そのためには共通の辞書だけでなくサイトに合わせた個別の辞書を構築することが重要であるとしています。
続く「検索周辺機能の整備」については、Supershipが長きにわたり検索プロダクトの開発に携わってきた経験から、その必要性について次のように話します。
「世の中がPCからスマホへシフトしたことにより、検索行動において次の4つの変化が起きました。
ユーザーは行間(スペース)を開けなくなった。
ユーザーは文字の“かな漢字変換”をしなくなった。
ユーザーはひらがなでキーワード検索をするようになった。
Googleが圧倒的な技術力で1.〜3.の表記ゆれに対応したことにより、ユーザーは、Google以外のどの検索窓からでも、Googleから提供される検索体験と同じように検索ができると思ってしまった。これにより、検索周辺機能を整備し、Googleとほぼ同程度の検索体験を提供し続けることが、機能を使われ続けるための鍵といえます」
高クオリティの検索体験を提供するため、S4ではこれらの検索周辺機能を整備しました。
- キーワードサジェスト
- 表記ゆれ対応
- 関連ワードの表示
- “もしかして”検索(スペラー)
キーワードサジェストでは、文字入力やかな漢字変換の途中で、過去の検索の実数やサジェスト候補上のCTRなどをもとに選定した候補を表示します。また表記ゆれ対応は、固有名詞(ゲームのタイトルなど)を略称で入力した際にも、正式名称を入力した際と同じ結果を返せるようになっています。
これらに対応したことにより、「通勤で満員電車に揺られながら家族へのプレゼントを探す」といったシチュエーションでもより簡単に商品を見つけられるようになっていることが予想され、ユーザーの検索体験の向上に役立っているとみられます。
「パーソナライズ」は、ユーザーの属性情報に基づいた検索結果の出し分け(「スーツ」と検索した際に、男性ものと女性もののどちらを表示させるか、など)をすることで、ユーザーに意識されることなくパーソナライズされた検索結果を表示する機能です。この機能を導入することで、特定のキーワードにおけるクリック率が劇的に改善したということです。
“お客様の声”に寄り添った返答をする
これらの4点に注力した「S4」を導入し、導入後も日々チューニングをしていった結果、そのECモールでは、リリースから3ヶ月でCTRが120%まで向上したという結果を残すことができました。
この結果を踏まえ、セッションの最後に谷口は改めて次のように総括しました。
「検索行動を起こすということは何かのコト、もしくはモノを知りたいという欲求そのものです。すなわち、事業者が運営するサイトにとって、そのサイト内での検索行動は『お客様の声』であり、その要望に寄り添った返答を行うことこそが検索機能の役目です。
『現場の検索課題を可視化し、把握すること』『検索周辺機能を揃えること』『サイト特性に合わせたチューニングをすること』この3つの改善ポイントを押さえることが、お客様の声に対して適切に応えることにつながるはずだと、私たちは自信を持って発信していきたいです」
セミナーでは、サイト内検索のみならず、ECモール内などの検索結果ページに出店者の商品広告を表示することができる仕組みであるサイト内商品広告ソリューション「S4Ads」についてもご説明しています。ECサイトは、手数料ビジネス以外の新たな収益源を確保でき、広告主となる出店者もクリエイティブの制作などの手間は必要なく出稿できる新しいソリューションとなっています。詳細についてはぜひアーカイブ動画にてご覧ください。
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