2024年4月1日より、Supership株式会社は親会社であるSupershipホールディングス株式会社に吸収合併されました。
合併に伴い、存続会社であるSupershipホールディングスは社名をSupershipに変更し、新たな経営体制を発足しました。本件に関する詳細は、プレスリリースをご確認ください。

非ゲームアプリの広告収益最大化のコツ【AppLovinセミナーレポートvol.2】

セミナーレポート

非ゲームアプリの広告収益最大化のコツ【AppLovinセミナーレポートvol.2】

2017年4月13日に開催された「AppLovin Amplify Series – 東京セミナー〜人気非ゲームアプリから学ぶ、マネタイズの戦略とコツ〜」セミナーにて、当社SupershipもAd Generationを代表して池田 寛がゲストスピーカーとして参加させていただきましたので、セミナーの様子をレポートいたします。

▼前回の記事はこちら
【AppLovinセミナーレポートvol.1】非ゲームアプリにおけるAppLovinをつかった広告収益化について

競合アプリを含めた分析で市場のトレンドを掴む


アプリ分析プラットフォーム「App Ape(アップ・エイプ)」を提供するフラー株式会社 (App Ape) 岡田 雄伸氏からは、「マネタイズの成功アプリと成長トレンドにあるアプリに見えた共通点に関して」というテーマのもと、実際に同社の分析ツールを用いた調査結果を会場限定で公開いただきました。
(同社のツールは、アプリの売上げランキング上位82%のパブリッシャーに利用されているとのことだけあり、「App Ape」をご存知の方はいらっしゃいますか?との冒頭の質問に、会場のほぼ100%のお客様が挙手をする様子が見られました!)

アプリの分析サービスは様々あれど、App Apeの特徴は自社アプリユーザーの男女比や年齢、地域などのデモグラフィックデータだけでなく、自社アプリと近い競合アプリとの比較などの市場分析までできるところにあります。
App Apeならではの調査分析の例として、例えば日本で人気の大手料理系アプリを使っているユーザーのソーシャルアプリ利用状況を時間軸で追ってみたものがこちらです。
LINEプレイ、ツイキャス・ライブ、Ameba、pixiv、Facebook、Instagramのなかで、特にFacebook、Instagramを起動するユーザーが多いのがわかります。

ここに、Twitterを入れると、なんとInstagram以上に料理系アプリのユーザーはTwitterを好んで利用しているというのが会場では発表されておりました。
こういったデータをつかって、最適なプッシュ通知のタイミングをみつける、というようなアプリ運営者向けのオススメAppApe活用方法をご紹介いただきました。

その他、コミック系のアプリにもフォーカスし、成長中のコミックアプリの利用率を分析するとミドルユーザーがあまり存在せず、ライトユーザーかヘビーユーザーのボリュームゾーンが大きいというような興味深い傾向も紹介されました。

自社のアプリ内のユーザー分析だけでなく、競合アプリと比較して自社アプリがどんな立ち位置にいるのかを調査・分析し、市場のトレンドをしっかりと把握することが、アプリ運営を成功させるポイントの1つです。

非ゲームアプリのマネタイズのプロ達が語る、広告マネタイズ成功の秘密


続いて、非ゲームアプリの広告配信において知見の深い方々をゲストスピーカーに迎えた座談会がおこなわれました。登壇したのは下記の4名です。

ゲストスピーカー:

株式会社ドワンゴ
永山 隆浩氏

2008年に株式会社ドワンゴに入社。以来、広告事業に携わっている。タイアップ広告やイベントのコミュニケーション・プランニングなどをしながら、ネットワーク広告の運用も担当。
コンパスティービー株式会社
赤津 安昭氏

親会社は乗換案内サービス事業を行っているジョルダン株式会社。その広告事業をおこなうハウスエージェンシー、コンパスティービー株式会社にてジョルダンの純広告/タイアップ広告/プログラマティックなネットワーク広告運用など、マネタイズ全般を担当。
Supership株式会社
池田 寛

弊社Supership株式会社のスマートフォン広告収益最大化SSP「Ad Generation(アドジェネ)」責任者。メディア担当者と密にコミュニケーションをとりながら、国内外広告事業者とのアライアンスを行うなど、アドジェネのサービス改善に向け日々奔走中。

モデレーター:

Applovin株式会社
坂本 達夫 氏

2008年より楽天、2011年よりGoogle AdMobを経て、2015年よりAppLovinに参画。
アプリメディアの収益化コンサルティングや、他の広告事業者とのアライアンスなどを担当。マネタイズに関する講演やブログ執筆など精力的に活動。

以上、3名のゲストスピーカーを招き、モデレーターの坂本 達夫氏が軽快にトークを盛り上げておりました。
非常に濃厚な内容となった座談会のなかから、その一部をご紹介いたします。

eCPM前年同時期65%→130%!niconicoが実践したマネタイズ成功の秘密


ドワンゴの永山氏が語った話のなかで特に興味深かったのが、近年落ち込んでしまったアドネットワークの平均単価を回復どころか更に伸ばすことに成功したノウハウです。
niconicoの広告運用は、純広告とアドネットワークの広告配信在庫をまとめて管理したい事情と、自社開発のシステムのみをなるべく使いたいという思いから、広告事業者のSDKは使わず、独自のアドサーバーを使ってアプリ・ブラウザともにWebViewに対しJSタグで配信をしていますが、昨年の後半あたりから、アドネットワークの平均eCPMが前年比65%にまで落ち込んでしまったのだそうです。
それまでは、SSPよりも直のアドネットワークで広告配信したほうが、単価が高い傾向があったという理由で、複数のアドネットワークのJSタグを人力で管理していたそうですが、アドネットワークのeCPMが前年比65%にまで軒並み下がってきてしまったことを受け、RTB配信が可能な広告事業者に対して広告識別子(IDFA/ADID)をアプリ側から、JSタグへ受け渡す仕組みを作りました。この対応、実は2年くらい前から構想していたのですが、実際問題アプリでRTBなんてほとんど流れないのでは?との懸念があったため、本腰をいれたのは昨年後半で、社内説得〜実装までに2ヶ月くらいかかったそうです。それでも、なんとか開発調整をしてJSタグでのIDFA配信対応をしたところ、これが見事に大成功!
この対応により、これまでSDKでしか配信できなかった高単価なリターゲティング、リエンゲージメント案件の配信が可能となり、広告単価は少しずつ回復をみせていきました。また、本来SDKでないと配信できないAppLovinの収益性の高い広告をAd Generation SSPを通して配信できたことも大きく単価UPを後押ししたことで、前年同時期の65%にまで落ち込んでいたeCPMを130%(前年同時期)にまで大きく伸ばすことに成功しました。

アドジェネ池田補足:永山さんが仰る通り、アプリ内WebViewでも、JSタグでRTBが流せるようになったことで、アドジェネ全体でみても、アプリ面におけるRTBの配信ボリュームは増え続けています。現在の全アドジェネSSPの広告配信のうち約3割がRTB配信、収益でいうと4-5割にまでRTBが占めてきているくらいです。また、AppLovinとの広告連携も非常に好調で、AppLovinの収益性が高いのでアドジェネの自動配信比率調整によってAppLovinの配信シェアが増えています。今後もどんどん増えていく見込みです。

売上を限界突破させるには、色々試すことが重要

コンパスティービー赤津氏は復数の広告SDKをつかった収益最大化のコツを語ってくださいました。
乗換案内アプリでは、到着駅に基づいた純広告をメインに、余剰在庫を自社開発のメディエーションシステムをつかってアドネットワーク/SSPの運用型広告に振り分けているのだそうです。
これまでに多くの広告事業者のSDKを試したなかで、現在使っているのはSDKは5〜6社のもので、ほぼ外資の広告事業者のSDKで、国産のSDKはアドジェネくらい、とのこと。

アドジェネ池田補足:アプリ界隈では、これまでに試したSDKの数の多さとその知識の深さから「アド異常者」(褒め言葉)との愛称で呼ばれる赤津さんに、そうそうたるメンバーのなかで純国産の弊社アドジェネSDKをご利用いただいて光栄です!

広告フォーマットはバナーとネイティブ広告を採用しており、Amazonの「Amazon Mobile AdNetwork(通称:AMAN)」、Googleの「Ad Exchange(通称:AdX)」、Twitterの「MoPub」や、Supershipの「Ad Generation」経由でFacebookの「Facebook Audience Network(通称:FAN)」と「AppLovin」を主に利用。
乗換案内アプリにおいても広告単価はここ最近で伸びているそうで、広告配信事業者側がアプリ側のIDFA/AdIDを以前よりも活用して配信するようになったのでは?と感じているそうです。なかでも、最近伸びているのは海外の事業者です。特にAMANは、カバレッジが良くて10%、悪いと5%程度と非常に低いにも関わらず、全体収益の4割近くがAMANという時期があったほど、とにかく収益効率が良いようです。カバレッジが低いので、AdXと組み合わせて運用しているとのこと。
外資の広告配信サービスが伸びている要因は、アプリにおけるターゲティング配信を広告配信側が活用するようになって、サプライ側もそれをメディエーションの機能と共に非常にうまく活用してきているからではないか?と感じているそうです。
とはいえ、アドジェネ経由のRTBやAppLovin、FANも「波がありますがいいときはいい」ので、広告配信サービスは1社だけに絞るのでなく、復数の広告をうまく使い分けることが広告収益最大化のポイント、と語っておられました。
一時期100%Google(AdXやAdMob)で運用していた時期もあったそうですが、それだと売上のアッパーがある程度決まってしまっていたので、更に収益をあげるためにとにかく色々と実際に流して試してみた結果、収益向上に成功した、という実体験に基づいた貴重なお話でした。

アドジェネ池田補足:AppLovinは在庫量も収益性も両方強いので、いろんなアドネットワークのなかでも特に勢いがあると感じています。
まとめ
紹介しきれないほどたくさんのお話を伺ったなかのほんの一部をレポートいたしました。なかなか貴重な非ゲームアプリ向けの広告マネタイズ関するセミナーということで、参加者のみなさんは口を揃えてためになった、とコメントしておりました。
AppLovinでは、アプリメディア様のためのセミナーを今後も開催予定とのことで、これからのイベントにも是非ご期待ください。

最後に、取材にご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました!

Ad Generation

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