2024年4月1日より、Supership株式会社は親会社であるSupershipホールディングス株式会社に吸収合併されました。
合併に伴い、存続会社であるSupershipホールディングスは社名をSupershipに変更し、新たな経営体制を発足しました。本件に関する詳細は、プレスリリースをご確認ください。

“確定データ”で高精度なCookieレスターゲティングを実現する「Hyper ID」とは?
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“確定データ”で高精度なCookieレスターゲティングを実現する「Hyper ID」とは?

インターネットにおけるプライバシー保護への関心の高まりから、ユーザーデータの取得や利用に関する法的・技術的な制限が進められています。

すでにAppleのSafariブラウザではITP(Intelligent Tracking Prevention)の導入により3rd Party Cookieがデフォルトでブロックされており、GoogleのChromeブラウザにおいても2024年の後半には3rd Party Cookieの利用が完全に廃止される予定です。

大きな「変革期」を迎えているプログラマティック広告市場において、今、何が起きており、どのような対策を講じるべきなのでしょうか?

今回は、数ある手段の1つとしてSupershipがKDDIと共同で独自開発している「Hyper ID」によるキャリアの確定データを活用したCookieレスターゲティング技術についてご紹介します。

既に国内の6割以上のユーザーへのターゲティング配信は不可能に

StatCounterの調査によると、日本のモバイル端末におけるiOSのシェアは約7割と、世界の中でもかなり高く、またモバイルのブラウザシェアはSafariが63%を占めており、既に日本国内の6割以上のユーザーに対して3rd Party Cookieを使ったターゲティングができていない状況となっています。

3rd Party Cookieを使ったユーザーのトラッキングやターゲティングができなくなると、例えば「大学生向けの学習教材」の訴求を行いたくとも、これまで3rd Party Cookieのデータを使って区切られていた「年代」のセグメントが機能しなくなるため、本来のターゲットと異なる(大学生以外の)ユーザーに広告が表示されたり、同じユーザーに対し何度も広告を表示してしまったり、トラッキングもできなくなるため、広告の効果測定が難しくなるなど、数々の影響が考えられます。

Cookieの完全な代替手段は無く、複数のアプローチで補完すべき

こうした状況を見据え、各社が工夫を凝らしさまざまなアプローチでCookieレスソリューションを提供していますが、残念ながら従来の3rd Party Cookieの機能を完全に補完する手立ては存在しないのが現状です。

よって、単一のソリューションに依存するのではなく、複数のソリューションを組み合わせながら、マーケティングの戦略やデジタル広告のターゲティング手法を多角的に考える必要があります。

Hyper IDとは?

SupershipではCookieless時代を見据え、オープンウェブ上でユーザーのプライバシーに配慮しながら関連性の高い広告を配信できる次世代のマーケティングプラットフォームをKDDIとの共同開発により提供しています。

このプラットフォームは、英Novatiq Limited社(以下 Novatiq)の特許技術を活用し提供するもので、KDDIグループの1st Party Data(ユーザーの同意に基づきお預かりしているもの)のうち性別や年代などの属性情報を、IPアドレスをキーに広告配信用ID「Hyper ID」と紐づけ、ユーザーのプライバシーに配慮しながら一人ひとりのライフスタイルと関連性が高い情報をデジタル広告で配信することが可能です。

「Hyper ID」は、3rd Party CookieやIDFA、ADIDといった広告識別子に依存しない独自の広告配信用IDです。

Hyper IDターゲティングでは、Webサイト・アプリなどへのアクセスごとにIDがランダムで生成されるため、同じIDがユーザーのPCやスマートフォンなどの端末に保存されることはありません。それは、Webサイトやアプリを横断してユーザーの行動履歴が追跡・収集されることがないということを意味します。

こうした技術を活用し、プライバシーに配慮しながら広告のターゲティング配信が可能となります。

Novatiqとの取り組みについて、詳しくはこちらのページもご参照下さい。

なおSupershipグループは、Novatiqと2021年6月に資本業務提携を締結しており、アジア地域において特許技術の独占的な利用が認められています

Hyper IDターゲティングの強みは精度、リーチ数、プライバシー配慮

Hyper IDターゲティングはOSやブラウザに関係なくターゲティングができる点や、許諾を得たユーザーのみを対象としていて、プライバシーや安全性に配慮されている点が他のソリューションと比較して強みとなっています。

Cookielessに向けて、各社が様々な取り組みを進めていますが、その中で代表的なものの一つが「共通ID」と呼ばれる取り組みです。

共通IDには大きく分けると二種類存在します。一つは確定IDと呼ばれるもので、ユーザーの方から同意を取得した上で、そのユーザーがメディアにログインする時に使う情報などを使用して、情報の紐付けを行います。

もう一つが、推定IDと呼ばれるものです。このIDは、ユーザーを推定するために取得可能な情報を集めた上で、それぞれのロジックでデータ分析を行うことで、そのユーザーが誰なのかを推定するようなアプローチを取ります。 IDによってはこの二つを掛け合わせたようなアプローチをしているものもあります。

前者に関しては、精度や明確な同意取得の面で優れた手法ですが、媒体社や広告主などの対応工数が多いためボリューム面の担保が難しい傾向があります。後者に関しては、比較的事業者側の対応工数が少なく、ボリュームの確保に優れているソリューションになりますが、今後もユーザーに関して取得できる情報はどんどん制限されていくことが予想されるため、精度を高く保っていくことは容易ではないと思います。

その点、Hyper IDターゲティングは技術の独自性から、Cookieless環境において明確な同意に基づいた広告配信を実現しながらデータの精度とボリュームを両立することができる数少ないソリューションの一つであると言えます。

利用可能なプラットフォーム

現時点では、媒体社向けでは弊社のSSP「Ad Generation」にて利用可能になっております。
広告主向けでは、弊社のDSP「ScaleOut」とマイクロアド社様の「Universe DSP」での広告出稿で利用可能になっています。今後も接続先DSPは拡大させる方針となっております。

ご興味を持たれた方、3rd Party Cookie廃止に向け新たなターゲティング手法を検討したいというご担当者の方などはぜひSupershipまでお気軽にご相談ください!

Hyper IDターゲティングについてのお問い合わせ


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