※この記事は、2018年7月まで掲載されていた旧ScaleOutブログの記事を再掲したものです。
以前、CPCについては勉強しました(CPCとはなにかを勉強してみる)。勉強済みっていい響きです。
今日は、CPMについて勉強してみたいと思います。
それではどうぞ。
CPMとはなにか
CPM(しーぴーえむ)はCost Per Mille(こすと・ぱー・みる)の略です。Milleとはthousand(英語で1,000)という意味です。マイルではありません。発音注意です。
つまり1,000インプレッションあたりの広告単価という価格形態です。
ちなみに…
CPMの「M」は、ローマ数字で1000を意味する「M」、あるいは、その由来となったラテン語で1000を意味する「mille」から来ており、英単語の略ではない。
CPMとは【Cost Per Mille】(cost per thousand) – 意味/解説/説明/定義 : IT用語辞典
なんと!CPMにはラテンの血が流れているんですね。初めて知りました。
CPCとの違いは、CPCがクリックに応じた価格算出だったことに対して、CPMはインプレッション数に応じた価格算出なんですね。なにに応じて価格を算出するか、というのがポイントですね。ここまでわかればCPなんとかシリーズは把握したも同然です。
CPMで買いつけた方が割安な場合
ちなみに「クリック率が高そうだなー」という予感が強いキャンペーンはCPCで買うよりも、CPMで買いつけた方が割安です。
- CPC50円(1クリックあたり50円)
- CPM200円(1,000インプレッションあたり200円)
- クリック率(CTR, Click Through Rate,クリック スルー レートと言います)が1.50%
- 1,000インプレッションあたりのクリック数は、15クリック = 1,000 × 1.50%
- 1,000インプレッションあたりのCPCベースのコストは750円 = CPC50円 × 15クリック
- 1,000インプレッションあたりのCPMベースのコストは200円
- CPCで買うよりもCPMで買いつけた方が550円お得 = 750円 − 200円
CPCで買いつけた方が割安な場合
逆に「クリック率が低そうだなー」という予感が強いキャンペーンはCPMで買うよりも、CPCで買いつけた方が割安です。
- CPC50円(1クリックあたり50円)
- CPM200円(1,000インプレッションあたり200円)
- CTRが0.10%
- 1,000インプレッションあたりのクリック数は、1クリック = 1,000 × 0.10%
- 1,000インプレッションあたりのCPCベースのコストは50円 = CPC50円 × 1クリック
- 1,000インプレッションあたりのCPMベースのコストは200円
- CPMで買うよりもCPCで買いつけた方が150円お得 = 200円 − 50円
キャンペーンのクリック率は高いに越したことはないです。今後、ターゲティングテクノロジーやRTBオプティマイズエンジンを始めとしたアドテクが進化していけば、どんどんCTRは高くなっていきます。そうなるとCPCよりもCPMが割安なので、CPMがこれから主流になっていくと予測できます。
eCPMとはなにか
上記の2例にある「1,000インプレッションあたりのCPCベースのコスト」は、eCPMと言います。CPMの頭文字に”effective(実際には)”を意味する “e”をつけて”eCPM”と言います。CPM、CPC、CPA、CPD、CPIなど異なる課金方式のパフォーマンスを共通のものさしで比較評価するための変換です。ほかにもeCPCやeCPD、eCPA、eCPIが評価手法として存在します。
このエントリーのまとめ
- CPC ・・・1クリックあたりの価格
- クリック数に応じて価格を算出
- クリック率が低いと割安
- CPM・・・1,000インプレッションあたりの価格
- インプレッション数に応じて価格を算出
- クリック率が高いと割安
- eCPM・・・CPCなど他の課金方式のパフォーマンスをCPM変換した数値
- アドテクの進化によりクリック率は高くなるトレンドなので、CPCからCPMへ移行する
いかがだったでしょうか?
CPMは数ある課金方式の中心的存在です。RTBでもほぼすべての取引がCPMで行われています。今度はCPAやCPDについて勉強していきたいと思います。それでは。